社寺まとめ
🇬🇧
西国三十三所の観音霊場

Saigoku Pilgrimage

西国三十三所
巡礼ガイド

日本最古の巡礼路・約1,000kmの観音巡礼の旅

🙏

西国三十三所とは

西国三十三所(さいごくさんじゅうさんしょ)は、近畿2府4県と岐阜県にまたがる33の観音霊場を巡る日本最古の巡礼路です。約1,300年の歴史を持ち、四国八十八箇所と並ぶ日本を代表する巡礼の一つです。

養老2年(718年)、大和国の長谷寺の開基・徳道上人が閻魔大王から「三十三の観音霊場を巡礼すれば極楽往生できる」と告げられ、三十三の宝印を授かったのが始まりと伝えられています。その後、花山法皇が再興し、現在の巡礼路が確立されました。

「三十三」という数は、観音菩薩が衆生を救うために33の姿に変化する(三十三応現身)ことに由来しています。すべての札所を巡り終える「結願」を果たすと、現世での罪が消滅し極楽往生できると信じられています。

⛩️

全三十三箇所一覧

寺院名
1青岸渡寺
2紀三井寺
3粉河寺
4施福寺
5葛井寺
6南法華寺(壷阪寺)
7岡寺(龍蓋寺)
8長谷寺
9興福寺 南円堂
10三室戸寺
11上醍醐 准胝堂
12正法寺(岩間寺)
13石山寺
14三井寺(園城寺)
15今熊野観音寺
16清水寺
17六波羅蜜寺
18六角堂 頂法寺
19革堂 行願寺
20善峯寺
21穴太寺
22総持寺
23勝尾寺
24中山寺
25播州清水寺
26一乗寺
27圓教寺
28成相寺
29松尾寺
30宝厳寺
31長命寺
32観音正寺
33華厳寺
🗺️

府県別ガイド

和歌山県

3箇所
1
青岸渡寺那智の滝を望む。お遍路の起点
2
紀三井寺桜の名所。231段の石段
3
粉河寺西国最大級の本堂。粉河観音縁起

大阪府

4箇所
4
施福寺槇尾山の山頂。西国屈指の難所
5
葛井寺国宝・千手観音は実際に1,041本の手
22
総持寺亀の恩返し伝説。包丁式の奉納
23
勝尾寺勝運の寺。だるまが境内に並ぶ

奈良県

4箇所
6
南法華寺(壷阪寺)眼病封じ。お里・沢市の浄瑠璃で有名
7
岡寺(龍蓋寺)日本最大の塑像観音。厄除けの名所
8
長谷寺「花の御寺」。登廊の399段
9
興福寺 南円堂藤原氏の氏寺。不空羂索観音は国宝

京都府

11箇所
10
三室戸寺あじさい寺。1万株の紫陽花
11
上醍醐 准胝堂醍醐山の山上。2008年焼失後再建
15
今熊野観音寺頭痛封じの観音。東山の紅葉名所
16
清水寺世界遺産。清水の舞台
17
六波羅蜜寺空也上人像。口から阿弥陀仏が出る彫刻
18
六角堂 頂法寺いけばな発祥の地。京都のへそ
19
革堂 行願寺皮聖の伝説。町中の庶民的な札所
20
善峯寺遊龍の松(天然記念物)。京都を一望
21
穴太寺身代わり観音伝説。釈迦涅槃像に触れて祈願
28
成相寺天橋立を望む。身代わり観音
29
松尾寺馬頭観音の唯一の札所

滋賀県

6箇所
12
正法寺(岩間寺)芭蕉「古池や」の句の舞台
13
石山寺紫式部が源氏物語を起筆した寺
14
三井寺(園城寺)天台寺門宗の総本山。弁慶の引き摺り鐘
30
宝厳寺竹生島。琵琶湖に浮かぶ神の島
31
長命寺808段の石段。健康長寿の寺
32
観音正寺繖山の山上。聖徳太子の開基

兵庫県

4箇所
24
中山寺安産祈願の名所。日本初の観音霊場
25
播州清水寺標高552m。紅葉と雲海の名所
26
一乗寺国宝の三重塔。天竺から飛来した伝説
27
圓教寺書写山。映画「ラストサムライ」のロケ地

岐阜県

1箇所
33
華厳寺結願の寺。「たにぐみさん」の愛称
🚶

巡り方と日数

🚗

車で巡る

日数: 4〜7日|費用: 8〜15万円

最も効率的。駐車場が狭い札所や山上の札所があるため、事前にルートを確認しましょう。1日5〜6箇所を目安に。

🚌

バスツアー

日数: 5〜8日(分割可)|費用: 10〜18万円

ガイド付きで初心者も安心。各札所の歴史や見どころを解説してもらえます。2〜3回に分けるツアーが人気。

🚶

歩き巡礼

日数: 30〜40日|費用: 25〜40万円

約1,000kmを歩きます。四国遍路より宿泊施設が多い都市部を通りますが、山間部の札所は健脚が必要。

🚃

電車+バス

日数: 7〜14日|費用: 10〜20万円

公共交通機関で巡る方法。都市部の札所はアクセスが良いですが、山間部の札所は本数が少ないため要注意。

📕

御朱印と納経

西国三十三所では、各札所で「御朱印(納経印)」をいただけます。専用の納経帳(御朱印帳)は各札所や通販で購入可能。2020年にはスタンプラリー形式の「西国三十三所 草創1300年記念 特別印」も実施されました。

💡 ポイント:御朱印料は1箇所300円。全33箇所で9,900円。番外3箇所を含めると10,800円です。先に参拝してから納経所へ向かうのがマナーです。

💰

費用の目安

項目バス電車
宿泊費3〜6万円ツアー込5〜10万円
交通費3〜5万円10〜18万円3〜7万円
拝観料約5,000円約5,000円約5,000円
納経料約1万円約1万円約1万円
食費2〜4万円ツアー込3〜5万円
合計目安8〜15万円10〜18万円10〜20万円
📜

歴史と由緒

養老2年(718年)

徳道上人による開創

長谷寺の開基・徳道上人が病で仮死状態になった際、閻魔大王から「三十三の観音霊場を人々に広めよ」と告げられ、起請文と三十三の宝印を授かりました。しかし当時は人々に受け入れられず、宝印を中山寺に埋めました。

花山法皇の時代(10世紀末)

花山法皇による再興

花山法皇が那智山で修行中に中山寺に埋められた宝印を発見し、三十三所の巡礼を再興しました。これにより巡礼路が確立し、花山法皇は「西国三十三所中興の祖」と呼ばれています。

室町〜江戸時代

庶民への普及

室町時代に庶民にも巡礼が広まり、江戸時代には「伊勢参り」「四国遍路」と並ぶ庶民の大旅行として定着。各札所の門前には宿場町が発展しました。

平成30年(2018年)

草創1300年記念

開創1300年を記念し、各札所で特別拝観や記念御朱印が授与されました。現在も年間数十万人が巡礼に訪れ、日本を代表する巡礼文化として息づいています。

他の巡礼ガイドもご覧ください